⚪︎ ツートンカラーにするだけじゃダメ!
⚪︎ かっこいい家と普通の家は何が違う?
⚪︎ 真っ白や真っ黒な外観の家は個性的?
⚪︎ 並べて素敵な色、合わない色とは?
新築注文住宅の家づくり!
どんな素敵な家になるのかワクワクしますね。
そんな時、間取りの工夫は勿論ですが、外観デザインもおしゃれでかっこいい家を目指してみたいものです。
何しろ外観デザインは道ゆく人々にも我が家のこだわりをアピール出来るのです。
かっこいい家にする為の工夫が実を結べば新築完成時の満足度もアップするのではないでしょうか。
でもかっこいい外観の家ってどんな家でしょう?
どうすればおしゃれで素敵な家になるのでしょうか?
今回は外壁はじめとした家の外装パーツ配色をテーマにかっこいい新築注文住宅マイホームの外観デザインについて考えてみましょう。
好みの色だけで外観を決めるのはもったいない
こだわりの我が家を目指すぞ!
新築注文住宅の企画はいくら自由自在といっても、イメージ先行の感覚任せだけでは、かっこいい外観デザインを実現するには心許ないですね。
当然押さえておくべきプランニング上のおしゃれポイントがあります。
最初に注意を払うべきは外観のシルエット!
それを左右するのは間取りの構成や屋根形状であり、ここで素敵なデザインの素地を整えます。
続いておしゃれの仕上げが外観の配色!!
何しろ同じ外観シルエットの家でも、その配色次第で受ける印象は大きく左右されるのですから重要です。
どうせなら個性的で素敵なインパクトを発揮したいですね。
でも、ひと口に「かっこいい家」といっても、真っ先に頭に浮かんでくる家の外観イメージは皆さん様々なはず。
色づかいについても当然好みが分かれることでしょう。
そうした中、昨今個性的な外観デザインを目指す多くの方に支持される人気の色づかいといえば
⚫︎ 白や黒のモノトーンカラー
この二つは代表格といえるかもしれません。
その独特の雰囲気が「おしゃれ感」の感性に訴えるのではないでしょうか。
そうなると我が家の家づくりにおいても
「ウチは白一色に統一したデザインにしよう」
「近所で見た黒でまとめた外観の家が個性的かも」
「変化がある方が素敵だから絶対ツートンカラー!」
と言ったように、間取りづくりの初頭から色のイメージを決め打ちしている方も珍しくありません。
また、ハウスメーカーの担当者から勧められるこうした配色の提案を
「以前に見学したかっこいい実例と同じだから安心」
と、そのまま採用するケースもあるでしょう。
でも・・・・
案外、完成したその間取り案の建物は、皆さんのイメージしている配色以外に
もっとおしゃれな色づかい
があるとしたらどうでしょう?
配色次第で更にかっこいい家になるアイデアがあるのなら試してみる価値があるのではないでしょうか。
論より証拠!
ここからは同じ間取り、同じ外観シルエットの家が、外装パーツ色づかいのおしゃれ表現次第で、様々に表情を変化させる事を実証してみます。
題材は以前のコラムでご紹介したこちらの間取りの建物です。
さて!
あなたにとっての「かっこいい家」は見つかるでしょうか。
白色ベースのかっこいいツートンカラー
まずトップバッターは外壁色の白をベースとしたツートンカラーの外観デザインです。
白ベースの外観といえばサッシや軒樋など付帯パーツを含めた建物全体の色を白で統一した、シンプルモダンのおしゃれな家の姿をイメージする方も多いのではないでしょうか。
勿論こうした配色も先進的で充分かっこいい外観デザインではあるのですが、オリジナリティーという点でどうでしょう?
支持が集まる分、巷でよく目にする色づかいでもあります。
おしゃれ感の演出に希少性は個性につながる大切な要素!
ちょっとひとひねりしてみましょう。
するとこんな外観デザインも素敵だと思いませんか?
建物の外観デザインでツートンカラーを採用する場合、色と色の切り替え部分の選択がポイントとなります。
間取りと外観シルエットの具合次第では、無理なツートンカラーはかえって不似合いな場合もあるもの。
でも、今回題材とした間取り図の外観シルエットは、外壁ラインに程よく起伏がありますね。
建物の陰影や奥行き感がおしゃれな演出のキーポイントになりそうです。
それならば、建物素地の持つ「深み」をツートンカラーで更に強調すればより素敵に外観デザインが強調できるのではないでしょうか。
✔︎ あくまでも外観のメイン部分の色は白を基調
✔︎ 間取りの奥まったゾーンの外壁色はダーク系
✔︎ 壁から軒先に伸びる屋根の裏側部分(軒天)も木調のダーク系
✔︎ サッシ色は黒に配色
これらの配色によって建物全体の「奥行き」を意識づけします。
実寸としての奥行きよりも更に奥深い印象がかっこよさに繋がる事を狙ったカラーコーディネートです。
白単色も良いのですがこんな色づかいもおしゃれに見えませんか?
黒い外壁ベースのおしゃれな家
建物全体を白で統一したカラーコーディネートと共に昨今よく見られる色づかいが黒単色づかいの外観デザインの家です。
これもサッシや軒樋含め建物全体の外装パーツ色を全て黒系でまとめる事によって独特な重厚感や引き締った印象を演出する外観デザインの家です。
車や衣装でも黒い色づかいの与えるインパクトは共通のものがありますね。
確かにかっこいい黒のカラーコーディネートですが欠点もあります。
皆さんご存知の通り黒という色は明度が一番暗い色であり、過度に黒一色でまとめすぎると像の全体の暗さのみが強調され過ぎる事からメリハリが無くなり、無骨なだけの無表情な印象にも陥りかねません。
「かっこいい家」のつもりが「無表情な家」になっては残念です。
そこでこんなカラーコーディネートはいかがでしょうか?
黒単色とは違ったおしゃれ感を狙いました。
手法はこんな感じ。
まずは建物の
垂直方向と水平方向のパートに分ます。
その上で、
垂直部分は過度にならない程度の黒系ベースで、濃淡を織り交ぜ表情をつける
水平部分は軒天から軒先にかけてのパーツを白系で統一
一般的にツートンカラーの家の外観デザインというと、多くの方は外壁色のコントラストを連想すると思いますが、屋根廻り╳壁廻りの構図で色のコントラストを描くのです。
特にこの外観図の様に軒深い構図の間取りの建物には、より色の対比が効いてきます。
描写ポイントを工夫する事で個性を素敵にアピールする狙いです。
こちらのコラムでもこの配色方法についての話題を取り上げてますのでご興味ある方は是非どうぞ!
有彩色を上手に使ったかっこいい家
ここまでご紹介した2パターンはモノトーンを基調とした配色でした。
昨今は家のかっこいい外観デザインの色づかいとなると、こうしたモノトーン調が流行りではありますが、彩り豊かな有彩色も選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?
有彩色の家というと、ベージュなどの様に彩度を控えめにしたおとなしい色合いの外観デザインは新築住宅でもよく見られますが、もっとハッキリとした彩りを強調したコーディネートも素敵なはずです。
三番手は有彩色を上手に使ったかっこいい家です。
有彩色を使ったツートンの配色場合、注意すべきは色の組み合わせです。
特に色特性の「明度」を意識する事がコツです。
明度への意識とは次の様な概念です。
例えば先にご紹介したモノトーン調の組み合わせを考える場合、淡色グレーと白を隣接して組み合わせたとしましょう。
そうなると相互の色に濃淡の落差がない為双方がボヤけてしまい、表情が乏しい配色となってしまいます。
これと同じ様な現象が有彩色の組み合わせの中で起きない様に注意するのです。
それでは有彩色の明度とは何か?
青、赤、黄など同じ色味でもパステルカラーの様な淡い色彩とハッキリとした色彩のビビッドカラーでは、色の印象もだいぶ異なります。
これは色の鮮やかさの要素である「彩度」と、明るさの要素である「明度」の違いです。
では同じ彩度、明度の色味同士であればどうでしょう。
これらの程度はどの色味でも同じ様に思えるのではないでしょうか?
ところがそうではありません。
色味によって明度には違いがあるのです。
色の表示体系のひとつであるPCCSで採用している「色相環」で説明しましょう。
上の図は同じ明度、彩度のカテゴリー、ビビッドの色相環です。
24色に分類された色味で環を形成しています。
この環の意味合いは個々の色味の違いを表しているだけでは無く、
各色が陣取るポジションに重要な意味があります。
それが明度です。
同じビビッドの環の中であってもこの様に見えるのです。
⚫︎ 底辺の青紫は明度が低い(暗い)
また黄色は配色面を前面に押し出す様に見える進出色、青紫は逆に後退して見える後退色の性質があります。
この色味による明度の違いを外観デザインの配色に応用するとどうでしょう。
実例のトップでご紹介した白ベースのツートンカラーでは前面に白、後面にダーク色を配置して建物外観に深みを演出しました。
これと同様に
明るい黄色を前面、暗い青色を後面に配置するのです。
同様の効果により有彩色の華やかさに加えて深みも表現できますね。
単なる好みだけでは無く、こうした色の性質を利用しおしゃれにコーディネートする事も有彩色を主体とした外観デザインの楽しみ方といえるでしょう。
オーソドックスにおしゃれな家
外観デザインのかっこいい家というとどうしても個性的な特徴のある演出に話が向けられがちですが、派手さを抑えた落ち着きのある佇まいにもおしゃれ感は見出せます。
さりげないおしゃれの家も素敵なものです。
そうした場合、あまり斬新な要素が過度にならない様にオーソドックスなデザインスタイルを基調にすると良いでしょう。
これも一例あげてみましょう。
あまりハッキリとメリハリをつけ過ぎない様に注意を払い、サッシや軒先のラインもベージュを配色しソフトな印象に映るようにまとめています。
前述の3つのスタイルと比較すると大人し目な外観デザインですが、流行りとは一線を引いたオーソドックスさ故に長く愛着の持てる我が家となりそうですね。
永く住み続ける我が家ですから、いつの時代でもおしゃれさを失わない様なデザインも重要な要素ではないでしょうか。
まとめ
ここまで同じ間取り、同じシルエットの外観デザインの家でも配色の工夫次第で、その表情は様々に表現出来る事が実感頂けたでしょうか。
新築注文住宅での家づくりであれば、間取りだけで無く外観デザインだってオーダーメイドです。
こだわりの素敵な我が家を実現できれば感激もひとしおなのではないでしょうか。
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