仙台の住宅コンサルタント、パートナーズライフプランニング です。

マイホーム購入で悩みどころと言えばその後長く続く住宅ローン借入額を決める場面があげられるでしょう。

夫婦で幾度となく相談を重ねたり、ハウスメーカー営業マンに計算を依頼したりしながら、どのくらいの額が妥当なのかを真剣に模索しているはずです。

ところで、この住宅ローンの借入額を導くには、いきなり「何千何百万」という訳にはいきません。

「毎月の返済額」「返済期間」「金利」の3つの要素を基本とし、これらに相応しい数字を検討の上、借入額を導くのが常道です。

その中でも今回この3要素の内「金利」について取り上げてみたいと思います。

まず、金利と借入額の関係で言えば、適用金利が低い水準になればなるほど同じ借入額での返済額は低減しますし、同じ返済額に対しての借入可能額が増えるのは皆さんご承知の通りです。

それだから誰もが少しでも低い金利で融資を受けられる金融機関を探し出す事に関心を寄せるのでしょう。

しかしながら、それ以前に金融機関間の金利差よりももっと大きな金利幅が住宅ローン商品には存在しています。

そうです。変動金利と固定金利の選択ですね。

同タイプの金利条件であれば金融機関間の格差はせいぜい0.2%程度ですが、変動と固定の金利差は1%前後にも及びます。

その点からも住宅ローン金利選択の手順としてはまず始めに変動金利、固定金利といった金利タイプを選び、同じ金利タイプならどの金融機関の適用金利が一番有利なのかを探していくのが合理的。

加えて、その後の金融情勢の推移によって家計全体に受ける影響の可能性にも目配りしておく必要があるからです。

例えば毎月10万円の返済額で住宅ローンを借り入れたとすれば、一般的には固定金利よりも変動金利の方が金利水準は低く、金利差によって受ける影響は直接的には借入可能額の差額、つまりは予算額の増減による購入物件金額の対象が変わります。

但しこの場合も短期的には当初の返済負担自体に差異はありません。

これだけなら話は早いのですが、金利タイプの違いは将来的な金利情勢変化の可能性に目を向けた場合、負担額変転の不透明さをを残します。

固定金利であれば将来に向けた返済額は先々まで予定通り見通せますが、変動金利の場合これは叶わず、金利上昇局面では返済額が当初の額から上昇し、家計上の収支計画が目論見通りに行かなくなる可能性があるのです。

こうした影響しだいでその後の生活設計が大きく変化する可能性があるのであれば、本来その検証はしっかりと済ませた上で事を進めるべきもの。

しかしながら、実際のマイホーム計画の流れの中で、肝心な金利タイプの選択には十分な検討が成されていないケースが多くみられるようです。

結果、変動金利を採用する方々が大勢を占めているのが現状ですが、そこに至る背景には前述の通り両者が同じ返済額であった場合、変動金利の方が融資可能額は増え、販売する側の事情としては変動金利での計画案を勧めた方が営業的に有利だという思惑に加え、ユーザー側にも長く続いた低金利状態からは金利上昇局面への想像に至らないという事情が個々の議論を淡白なものとしている要因とも思えます。

とは言いつつも、変動金利採用に前向きな方が全くこの部分に無関心というわけでは無く、将来的な金利上昇時の対応策を予め念頭においている方も多いはずです。

その代表格とも言えるのが金利上昇局面での「変動金利から固定金利への借換」ではないでしょうか。

金利が現状水準から上昇し始めたら変動金利を捨て、固定金利の住宅ローンに借換れば先に挙げた不安への解消策になるというものです。

これは変動金利を勧めるハウスメーカーの営業マンに対し、金利上昇時の不安を投げ掛けた際の対処策として返ってくるフレーズとしてもお馴染みです。

確かに現状のように低金利の期間はこれの恩恵を享受し、上昇局面に転じた場合はその後の返済額上昇を抑える為に固定金利に切り替え、これへの不安を払拭すると言う方法論は最もそうにも聞こえます。

でも、本当にそう上手くいくのでしょうか?

そこを簡潔に検証してみましょう。

⬜︎  変動から固定への借換は上手くいく? 

これの答えを考えるには2つに分けて整理した方が理解しやすいはずです。

まず一点目として、そもそも変動から固定への借換は適用金利の上昇要因である点を考えねばなりません。

その時点の金利水準の如何を問わず、その時々の適用金利は常に固定金利の方が適用金利は高くなると言う事は基本的に借換を行なった時点で返済額はその分増加すると言う事を意味します。

また、借換自体には、手数料、登記費用といった経費が実費として発生する事も忘れてはいけません。

二点目として、金利の上昇局面をの位のレスポンスで察知出来るかと言う問題です。

固定金利で代表的なフラット35を例にすれば、その適用金利の最もベースとなるものは「新発10年物国債利回り」ですが、一口に要約すれば債券市場で取引されるこれの水準は刻々と上下動を繰り返し、小刻みな動きである「レンジ」の中でのバウンドは果たしてその先の方向性が上昇なのか?維持なのか?下げなのか?を判別する事が難しい点で、株式市場で取引される株価の推移予測とも似ています。

つまり日々の上げ下げである短期的「レンジ」のみを注視していても、それが持続的な上昇局面に移ったか否かの判別は困難であり、そのレンジの向きがある程度の持続的上昇の「トレンド」を観測して初めて借換を判断しませんと、空振りに終わってしまう事も十分過ぎる程起こり得るのです。

この判別には少なくとも1%程度の金利上昇幅のタイムラグは見込んでおく必要があるのではないでしょうか。

次にこれら二つを踏まえるとどの様な答えが想定されるか、例をあげて検証してみましょう。

<マイホーム計画開始時>

当初借入額4000万円 変動金利0.6% 35年返済

毎月の返済額:10万5611円

その後、世の情勢が変化し金利水準が上昇、借換を決断したと仮定します。

この場合先に挙げた二点を考慮すると変動と固定の金利差分で1%、金利上昇を認知したタイムラグで1%の計2%の加算が借換後金利で適用されたと仮定します。

また、その時期が開始から5年後と10年後であったとした場合、それぞれ借換後の返済額はどうなるでしょうか?

<5年後借換>

借換額3478万円 固定金利2.6% 残り30年返済

毎月の返済額 :13万9265円

 

<10年後借換>

借換額2941万円 固定金利2.6%/ 残り25年返済

毎月の返済額 :13万3446円

どちらの場合も毎月の返済額がマイホーム計画初頭から3万円前後増えてしまっています。

実際はこれに加えて借換時の諸費用分が加算されます。

こうした負担を許容範囲と考えるならば金利上昇時の「変動金利から固定金利への借換策」は現実的対策となり得るでしょうし、そこに不安を残すのであれば固定金利の検討もしくは変動金利を採用でもこの分の余裕を持たせた返済額の設定を考えておく必要性もあるのではないでしょうか。

少なくとも「固定金利に切り替えれば大丈夫」と言う単純なお話ではなさそうな事だけは間違いなさそうです。

皆さんはどの様にお考えになりますか?

 

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