土地探しで知っておきたい! 見落とし物件と掘り出し物の共通点

新築計画の中で土地探しの進め方は自らの意思だけでは叶わない事があります。

自ら探してもハウスメーカーに相談しても意中の物件が無ければそれまで。

住宅ローンの返済計画も不安なく終え準備万端でもどうにもなりません。

でも間取り図作成だけ土地の確定前に先行しておくのはタブー。

何故なら間取りとは土地の状態によって左右されるものだからです。

土地の広さも、形も、道路位置も、隣接状態も分からない中でプランニングしたところで気の利いた間取りになろうはずがありません。

せっかちな住宅営業マンからこんな誘いを受けてもそこは冷静に・・・。

いずれにせよ、希望する土地情報が集まらなければ遅々として進まない状態に焦りを感じながらも手も足も出せません。

でもひょっとしたら検討候補に成りうる情報を「見落とし」ている可能性は考えられませんか?

もし、そうであるならば、そのような情報を放置しておくのは勿体ない話です。

 

さて、土地探しの悩みは、希望する物件が中々見つからない事の他にも、少しでもお買い得な物件を見つけ出す事に向けられる場合もあるようです。

「相場より安い」「滅多にない」といったようないわゆる「掘り出し物」を探し求め、中々発見に至らないというケースですが、こうした方々の口から「掘り出し物」というフレーズが発せられるわけではありません。

「決め手に欠ける」「相場から見てちょっと」「他の物件が出るのをもう少し待ってみる」

というように、プレミアムを感じるようないわゆる「掘り出し物」を探しているのだろうなと察する事ができます。

それぞれ事情の異なる「見落とし」と「掘り出しもの」探しは別個の課題に見えますが、実は根本の部分で共通点があり、そこを押さえておくとこれまでとは違った土地探しの展開が拓けてくるかもしれないのです。

どいう事なのかをお話しましょう。

 

⬜︎  掘り出し物は見つかるか?     

この話を進める上で掘り出し物の存在から整理した方が理解しやすいはずです。

まず初めに売り土地物件に掘り出し物は存在するか?

答えはNOでもありYESでもあると言えます。

「一体どっちなんだ!!!」

と怒られそうです。

正確には多くの皆さんが想像するような掘り出し物は存在せず、通常掘り出し物とは認識しないような情報の中に掘り出し物が埋もれている可能性があるというのが答えです。

なんだかややこしいですね。

まず、掘り出し物が存在しない理由ですが、一言で説明するならば、一般に見て良い物件を売主が安価で手放す必要がないからです。

もう少し補足しますと、売地は初めから売地だったわけでは無く、別な用途に使われていた土地でした(遊休地も含めて)。それはその状態でも資産としての価値はありますから所有者は土地のままで保有していても良いのです。

ところが土地所有者がその土地を現金に換金したい事情や動機が起こった時にその土地は「売地」として不動産市場に出現します。

この換金したい事情や動機というのがポイントで、それが何に基づく場合であろうと売主の心情として安価な方に向かうと思いますか?高価な方に向かうと思いますか?皆さん自身に置き換えてみていかがでしょう?

世間一般に見て誰もが良いと思える土地は売主も自らの資産をその様に評価しています(寧ろ過大な位に)。

その様な自らの大切な資産をむざむざ安値で手放す事は考えにくいでしょう。

これは換金に急を要する事情の売主も同様です。

それだけ現金を必要とする事情が起こっているという事ですから、しいていえば早く売りさばく為に、値があまり強気になり過ぎない様に気をつける位の話でしょう。

反対に世間一般的に見て何かしら難ありの物件は、せめて価格で譲歩しなければ買い手は見向きもしてくれず、換金の目的も果たせません。安価にせざるを得ないという事です。

土地の値付けとは要約すればこのような仕組みであり、多少の偏差は有るにしても極端なプライスミスは滅多なことでは起きません。

つまり掘り出し物の定義が良質で安価な土地だとするならばその様なものは期待して叶うものでは無いといえるでしょう。

 

⬜︎  視点を変えれば掘り出し物が見つかる?   

それでは掘り出し物の存在がYESというのはどのような観点なのでしょうか?

誰もが良いと評価する土地と掘り出し物の矛盾は先程述べたところです。

その反対に多くの人々が敬遠する様な物件は安価になるとも申しました。

実はここがポイント。

一般に敬遠される物件とはどの様なものが考えられるでしょうか?

例えば変形地は土地の有効利用に支障をきたし建物間取りにも制約を受けそうです。

また、隣地・道路との間に高低差があれば使い勝手や土留工事の費用がかさんでしまう事も懸念されます。

これらの状態が著しければ相場より売値を安価にしても中々買い手が付かない可能性もあるでしょう。

せっかくのマイホーム計画の土地探しですから、見た目に懸念材料のある物件は避けようという心理が働くのは無理もありません。

しかし、この様な難点は全て避ける対象と見るべきなのでしょうか?

次の2つのケースで考えてみましょう。

 

① 土地の形が三角形

形が三角形の土地はどうですか?

と聞かれれば、ほとんどの方は即答で「NO!!」でしょう。

好き好んでそんな土地を選びたく無いと考えるはずです。

でも、ちょっとだけ覗いてみませんか?

三角形の土地といっても色々な三角形があります。

広さだって、道路や隣地の状態だって様々です。

例えば下図の2つの土地を見てみましょう。

どちらも同じ面積の三角地ですが、よく見るとA地とB地では道路の接する方向、隣地の建物の状態が違っている様です。

点線がそれぞれの土地を利用する場合に考えられる建物・駐車スペース・庭の配置場所を表しています。

両者を比較してみるとA地は地形に合わせ、目一杯無駄のない様にするとギザギザした形の建物になり間取りも苦労しそうですし、その上庭も殆ど取れません。

お隣の建物配置次第では日当たりも悪く、眺望も窮屈な状態になりかねないようです。

これではいくら安くてもちょっと・・・・・。

敬遠したくなる事でしょう。

それに対してB地はどうでしょう?

A地と同じ面積の建物を配置してみました。

でもこちらの建物形状はスッキリとしていますね。しかもまだ敷地に余裕があります。

建物南面は庭のスペースも確保できそうですし道路を挟みますので前面建物の日照への影響も心配なさそうです。

駐車スペースが2箇所に分散されるのは多少マイナスかもしれません。

でも全体的に見て、変形地故に価格が近隣相場と比較し安価に収まっていれば、門前払いという事では無く、検討の対象には挙げられるのではないでしょうか。

 

  隣地・道路と高低差のある土地

売地として登場する物件は全て平坦地とは限りません。

エリアによっては平坦な土地の方が希少な場合もあるでしょう。

とはいっても、隣地・道路と高低差が目立つ土地はちょっと敬遠される存在です。

高低差は出入りにも不自由ですし、擁壁がきちんと整備されず現況がのり面や玉石積みであれば、擁壁のやり変え工事に余計なコストも掛かってしまいますから。

しかし、先程の地形の話と同じ様に高低差の状態も様々です。

下の図をご覧ください。

C地、D地共に敷地北側で道路と接しています。

また、道路または隣地との間に3M程度の高低差があり擁壁は未整備な為、自ら設置が必要です。

地形は双方同様ですが、高低差のある位置が違っているようです。

まずC地は駐車スペースを確保する為に敷地北部分の掘削工事と擁壁工事、階段工事が共に必要ですので、これのコストが土地代の他に余分に掛かります。

また、敷地利用についても道路との3Mの高低差を毎度昇り降りしなければなりませんし、建物配置は点線の様に駐車スペースを避け南に寄せて配置する事となるので、有る程度の広さの土地面積がなければ日当たりに支障をきたすなど、様々課題が見あたります。

土地の単価は安いと思ったけど結局高くつく。だったらやめておこうか・・・。

という判断になってしまうかも。

次にD地はどうでしょう。

こちらは隣地との間に擁壁工事は必要ですが、道路とはフラットなので掘削工事、階段工事は不要ですし出入りの不自由さもありません。

また、駐車スペース分建物配置が南に寄るのはC地同様ですが、南隣地との間に3Mの高低差があるのでその分庭先空間が狭くても日当たりの確保は容易です。

3Mの高低差というと建物1階分くらいの高さに相当しますので、前面建物が2階建でも実質は平屋が建っているようなものです。

その分コンパクトな土地であっても対応出来れば、単価だけでは無く土地価格自体も安価で治る可能性もあり、擁壁工事のプラス分を含めても相殺できるかもしれません。

結果としてC地であれば高低差はマイナスに作用しそうですが、D地は必ずしもそうとは言い切れません。

 

⬜︎  見落とし物件と掘り出し物の共通点  

この様に、掘り出し物は当たり前の探し方では発見は叶いませんが、視点を変える事で出会う可能性が浮上します。

実はこの考え方は遅々として土地情報が集まらず土地探しに苦戦している皆さんにも応用できる手法なのです。

なぜなら今までの土地探しの流れの中で、外形的な条件で見落としてしまった物件が無かったでしょうか?

また、これから先もその様な物件を検討の机上に並べられれば選択の幅が広げられます。

一般的尺度で評価した場合に「良い土地」は皆がそう思う為に高値になることは先程述べた通りですが、情報入手には至ったが予算オーバーで断念せざるを得ない事も起きるでしょう。

今回のこの観点での発見があれば話は逆です。

皆が気づかず敬遠されている土地ですから、安価な土地が期待できます。

視点を変えて土地探しを進めてみると意外な掘り出し物が見つかるかもしれませんね。

 

さて、そうは言いながらも難あり物件が全て掘り出し物という訳ではありませんので、当然見極めが必要です。

これが高いハードルになってしまうかもしれません。

皆さん自身での見極めが覚束なければ誰かに相談するのが確実です。

そんな時、住宅コンサルタントに相談してみてはいかがですか?

売り手である不動産会社やハウスメーカーが思いつくかもしれませんが、売り口上につられ判断違いをしては元も子もありません。

その点、住宅コンサルタントは皆さんのマイホーム計画成功に向けたサポートが任務。

専門家の知恵を利用するのが確実ではありませんか。

パートナーズライフプランニングの「マイホーム購入サポート」コンサルティングは土地探しでお悩みの皆さんにもお役立ていただけます。

住宅ローン始めとした住宅資金計画から土地探し、間取り図作成、ハウスメーカー選びと家づくりをトータルサポートいたしますので、マイホームに最適な土地探しを安心して進めていただけます。

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お気軽にお問い合わせください。

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

この記事の監修
パートナーズライフプランニング
代表 栗山 琢磨

仙台で生まれ育ち、大手ハウスメーカー・外資系生命保険会社勤務を通じて得た住宅・不動産・ライフプランの豊富な実務経験と専門資格のスキルをベースに2011年起業。

住宅コンサルタント・家計設計コンサルタントとして相談対応域は住宅ローン・土地探し・間取りづくり・ハウスメーカー選びといった住宅購入相談から学資や老後の資金準備・生命保険相談と皆様のライフプラン全域をカバー。

各テーマの仕組み・課題を解り易く解説。

仙台を中心に貴家の頼れるコンサルタントとしてお手伝いいたします。

・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・トータルライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)
・宅地建物取引士
・インテリアコーディネーター

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

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代表 栗山 琢磨

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