新築注文住宅の家づくりが思う様に進まないと、一体この先どれくらいの期間ハウスメーカーとの打ち合わせが続くのか展望が読めず、疲れや不安、時にはイライラしてしまう事もあるものです。
こんな家づくりが進まない事への悩みはありませんか?
何しろ新築注文住宅の家づくりは夢や希望が盛りだくさんなはず。
色々なアイデアを工夫して素敵なマイホームを実現!と行きたい所ですが、新築注文住宅の家づくりは住宅ローンやら土地探し、間取りの事とやるべき事も盛りだくさん。
休日ごとにハウスメーカーとの打ち合わせを重ねども、思う様な流れで進まない・・・。
家づくりの難しさに戸惑いを感じている方は多いのではないでしょうか。
確かに多くの方にとりマイホーム購入は初体験であると共に人生の一大事業でもあります。
失敗や後悔のない様に取り組むにはある程度の期間、家づくりに時間を割かれるのはやむを得ませんが、そんな期間が刻々経過している割には進まないとなると疲れも感じますし、進め方が間違っているのかと不安にも思えてくる事もあるでしょう。
そんな時どうすれば流れが変わるのでしょうか?
何か順調な進め方の秘策はあるのでしょうか?
今回は新築注文住宅の家づくりが進まない時、打ち合わせで試したい3つのコツについてお話しいたします。
目次
家づくりが進まない状態とは?
一口に家づくりが進まないと言っても、家づくりのどの部分の進捗が捗らないのか?一体その原因は何なのか?を特定しなければ改善策が打てません。
まずはそこを明らかにしましょう。
家づくりの何が進まない?
マイホーム購入は多くの検討課題があり、それらをひとつづつ解決しながら家づくりが流れていきます。
それが進まない状態という事はそのどこかに未解決、もしくは十分な納得に至らない課題に直面しているという事でしょう。
新築のマイホーム購入は注文住宅以外にもマンション、建売住宅といくつかの選択肢がありますが、それらに共通する課題もあれば、更に注文住宅ならではの難しさも加わります。
共通する課題ではマイホーム購入資金の検討、注文住宅特有の課題ではは新築用の土地探し、間取り等の企画案作成といったテーマが、打ち合わせを繰り返してもすっきりと解決せずに検討の進展を遅らせる要因になりやすいかもしれません。
「住宅ローンの返済がなんとなく不安で他の打ち合わせ中も気になってしまう」
「土地情報を集めてるけど、希望どおりの土地が見つからない」
「色々希望を伝えて間取りの提案を受けているけど、イマイチな案ばかり」
こんな感じで家づくりが足踏みしてしまう事はよく起こりがちですがいかがですか?
進まない原因は?
そうしたテーマをどの様にして解決していくかを考えた時に、策がなければ手を打てずそこから先には進みません。
しかしながら、
「住宅ローン返済の不安が解消されない原因は何なのか?」
「希望に沿う土地情報が見つからなければどうすれば良いのか?」
「どこを押さえれば良い間取りが出来上がるのか?」
家づくりが進まない事にもどかしさを感じている皆さんはこんな状態なのではありませんか。
解決の糸口が見つからないとなると、どうしても打つ手は深追い気味になります。
毎月の住宅ローン返済額が〇〇万円で本当に大丈夫なのかひたすら考え込んだり
四六時中ネット検索で土地探しに没頭したり
希望通りの間取りにならないのは伝え方が不足だと考え、細かに要望を追加したり
進まない状態の原因を検討作業の不足と考え、そこまでの流れに更に上積みする様な展開はありがちな話です。
でも、これだけでは中々解決には至りませんね。
寧ろ、今現在検討している方向性が進みを遅らせているかもしれないとしたらどうでしょう?
打つ手は別な所にあるのかもしれません。
家づくりが進まないとき流れを変えるコツ
それでは進まない家づくりの流れを変えるにはどの様な打つ手があるのかを考えてみましょう。
コツはそれまで触れていなかった領域に踏み込んでみる事です。
「住宅ローン計画再点検」
「第一候補を外してみる」
「相談相手を変えてみる」
例えばこの3つの様に・・・・
住宅ローン計画再点検
新築注文住宅で一番楽しみな話といえば間取りを色々考える事が思い浮かぶかもしれません。
おしゃれな家にする為に外観をこだわったり、かっこいい家を目指してインテリアを工夫するなどした打ち合わせは楽しみですね。
反面、住宅資金計画の話はどうでしょう?
先々の住宅ローン返済に関する不安感は皆さん少なからず有るのでは?
こちらに関しては寧ろ悩ましい話題。
ところがこの不安感をしっかりと解決しないまま家づくりを土地探しや間取りの検討にコマを進めてしまうケースがよくみられます。
面白味の無い予算の話よりも関心のあるテーマの打ち合わせの方につい気が向いてしまうという事なのでしょう。
しかしながら、予算が不確かな家づくりは先々の判断に不明瞭さを残します。
例えば有力な土地情報を入手し購入するか否かの判断をするにあたっても、本来であればこのタイミングで集中すべきは目前の土地の是非の判断で有るべきなのに予算が心配になり情報を流してしまったり、間取りの打ち合わせに臨みプランナーから新たな提案を受ける度に「その案は値段が高くなる?」と予算の事ばかりが頭をチラついたりと、まとまりを欠く内容となってしまったとしたらどうでしょう。
混乱し冷静に判断を導けなければ、家づくり全体の流れが進まない所にも陥ってしまいます。
そんな時、この膠着した流れを断ち切る為にやるべき事はひとつ。
もう一度住宅ローンの借入計画をしっかりと組み立てし、予算案を確立する事です。
この状態に陥った方々がお悩みを発する時の象徴的フレーズとして
「新築後何かあったら心配・・・」
という言葉がよく聞かれます。
住宅ローンという重荷を背負って「何か」が起こったらどうしよう? という不安なのでしょう。
でもこの場合の「何か」とは一体何なのでしょうか?
これを解明しなくてはこの不安は払拭できず、今現在導き出した住宅ローン返済額にも自信が持てないのではないでしょうか。
これの解決策として「ライフプラン」を立ててみる事をお勧めします。
漠然とした不安を放置せず、ご家族のその後の生活設計を考えてみるのです。
ライフプランとは具体的に
・お子様大学進学時の学資金は大丈夫か
・年金に不安を感じる昨今、老後に向けた資金準備は大丈夫か
・病気、ケガでの治療費、万が一のリスクへの対処は十分か
・その場合の所得不安は大丈夫か
この様な将来に向けた具体的ライフプランを立て、その備え及びそれに要する費用負担の状態を点検します。この中から不安要素の「何か」の存在を発見し手を打とうと言う事です。
そこで十分に備わっているのであればその不安は杞憂なものでしょうし、不備があるのであれば備えを実施すると共にその分の費用負担も考慮して住宅ローンの返済額を導き出さねば不安は解消されません。
失敗を恐れる気持ちは皆さん共通ですからこそ具体策を打ち、安心を確保してから次の家づくりのテーマに取り組む事で「判断」が容易になるはずです。
第一候補を外してみる
先程も例えた通り、マイホーム購入の入口では皆さん「夢」が計画実行の契機になっているかもしれません。
特に注文住宅であればおしゃれな家やかっこいい家のデザインにする為の間取りや使いやすい素敵な間取りを思い描くでしょうし、土地探しであれば利便性や周辺環境等から「こんな条件の土地」と、それぞれ理想とするものが有るのではないでしょうか。
そしてその理想実現に向けた家づくりの流れに沿い、ハウスメーカーや不動産会社の営業マンに相談したりWebサイトで情報収集を図ったりと理想の実現を目指していくはずです。
でも、その思いがこんな壁にぶつかってしまうと家づくりが進まないのは前述の通りです。
「条件に合う土地情報が中々見つからない」
「間取り図を何回も変更しても納得できる出来栄えにならない」
「一番評判の良い住宅会社を選びたいが、それがどこだか分からない」
理想実現を目指し相談を重ねども、家づくりが進まず成果が思うようにイメージに近付いていかないと段々と疲労や焦りが蓄積し「もう家づくりは疲れた!」と行き詰まった流れに気分にイライラや滅入ってしまいます。
それではこの様な負の流れを変える進め方のコツはどんな方法が有るのでしょうか?
試してみたいのは「第一候補を外す」事です。
最優先としてきた事柄を一度外した条件で土地探しや間取り図作成を試みるのです。
理由は、計画が思う様に進まない原因を突き詰めると最優先課題と他の要素の不協和音であるケースがよく見受けられる事にあります。
その1点にこだわるが故にマイホーム計画全体のバランスが整わないのなら、あえてそれを外した時に計画案がどの様に変化するのかを試してみるのです。
但しこの場合、ただ除外するだけでは単なる妥協案にすぎません。
代わりとなる価値の高いテーマを盛り込みたいですね。
例えば
土地探しの場面で「土地勘があるからこのエリア限定」という様な場合、他エリアでもそれに勝る利便性や住環境の期待できるエリアの情報収集を試みてみたら、物凄く日当たりの良さそうな土地情報を発見する可能性も有るでしょう。
間取り図作成でリビングは絶対に〇〇畳以上としていた場合も、家具レイアウトがピタリとはまり窓を大きく確保できた間取りは実面積で勝るお部屋よりも広い空間が確保でき、更にはおしゃれな演出でも思いがけない効果を生む事もあり得ます。
そんな可能性を無為に見過ごすのは勿体ない話。
また、家づくりが進まず膠着状態で滅入った流れの気分転換にもなります。
案外効果があるものですよ。
相談相手を変えてみる
流れを変える為に試してみたい3っ目のコツは、相談相手を変えてみる事です。
多くの方はマイホーム購入を思い立てども家づくりの具体的進め方の知識は乏しく、誰かに相談しながら計画に取り組む事になるでしょう。
そんな時、住宅ローンの事やら間取りの事やら専門的な立場の相談相手というと、真っ先に思いつくのはハウスメーカーの営業マンではないでしょうか。
住宅展示場の見学を通じるなどして2人、3人と複数の営業マンと掛け持ちで打ち合わせ相談している方もよく見受けられます。
そこまでは容易にたどり着けますが問題がひとつ有ります。
相談相手の営業マンの技量は一律ではないという事です。
個々の技量に差があると言う事は、住宅ローン、土地取引、間取りといった打ち合わせをしても、営業マンの住宅知識水準のレベルにより、同じ相談に対する答えも全て同じではない事も起きるでしょう。
また、営業マンの気質にも個人差があります。
例えば「営業成績至上主義」で相談に応じられては、中々皆さんにとって納得のいく家づくりの進め方とは受け止められない事も出てくるかもしれません。
当然営業マン個々のこうした差異は打ち合わせを通じ家づくりの進展に影響します。
もし頼りとした相談相手にミスリードをされては皆さんの期待や理想との間に溝が生じ、そんな所が家づくりが進まない要因になっている可能性があります。
まして思う様に家づくりが進まないストレスだけで無く、新築し終えてみたら結局失敗だらけで後悔を残す事には成りたくありません。
こんな流れを変える策が相談相手を変えてみる事なのです。
但し、上手く進まないからといって無闇に担当者を変え最後に「誰も居なくなった」ではいけません。
その判断のポイントが常に「根拠を示している」営業マンか否かを見極める事です。
例えば間取りの打ち合わせでも「それは無理ですよ~」で話を終えてしまうのでは十分に納得が出来ず、ついつい深追いしてしまうものです。
それに対し「それはこういう理由でお勧め致しません」との説明があり、皆さんも「なるほど」と理解し納得出来ればスムーズに代替え案の議論に進む判断がつくでしょう。
この様に的確に判断し効率よく家づくりを進めていくには、相談相手が「根拠」持つ助言を提供してくれるか否かにより精度が全然違うものになってきます。
家づくりが進まない原因が相談相手の進め方のミスリードによる事は案外多いものです。
こんな観点で打ち合わせを通じ相談相手の営業マンを観察し、相応しく無いと感じるのであれば一度打ち合わせの対象を変えてみるのもひとつの方法です。
新たな相談先を探しす事で家づくりの流れ全体を刷新し、好転を図った方が結果として近道になるものです。
新築注文住宅の打ち合わせは流れが大事
さて、ここまで新築注文住宅の家づくりが思う様に進まない時の対処法についてまとめてきました。
検討せねばならない課題が盛りだくさんな注文住宅の家づくりだからこそ、打ち合わせの流れが大切です。
打ち合わせの流れとは進め方の手順とテンポを指します。
進め方の手順が相応しくなければ家づくりが思う様に進まないのは当然です。
注文住宅の家づくりの進め方はどの様な手順なのかについては下のコラムを参考にしてみてください。
私のマイホーム購入コンサルティングを例にしながら解説しております。
→新築時の失敗や後悔を避けるには? 住宅コンサルタント相談の活用法
また、住宅コンサルタントである私の経験から進み具合のテンポが鈍っている時は何か未解決な課題が隠れているもの。
相応しい手順で、課題をひとつひとつ解決する流れのどこかに歪みが出た時にそれが鈍ってくるのです。
家づくりが思う様に進まないと感じた時、それは何らかの検討の不具合が原因で流れが滞っているサインなのかもしれません。
只々「進まない・・・」と慌てることなく家づくりの流れをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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