住宅購入を誰に相談し何から始めるか?進め方講座② 予算と住宅資金編

皆様の家づくりの相談窓口。仙台の住宅コンサルタント、パートナーズライフプランニングの

住宅購入進め方講座2回目です。

マイホーム計画はおしゃれな間取りを考えたり楽しさの反面、住宅ローン等住宅資金の計画を立て現実とも向き合わねばなりません。

進め方の整理もつかない状態での情報収集や相談では検討の流れもスムーズにはいかないでしょう。

大切な事は家づくりで検討すべきテーマを的確に選定し、且つ検討プロセスを策定する事です。

そうなると一体家づくりに必要な検討テーマとは何なのかをまずは把握しておく必要が有りますね。

「間取り案」「住宅ローン返済計画」「ハウスメーカー選び」「土地探し」「新築実例」・・・

家づくりに欠かせないテーマを見落とす訳にはいきませんから。

次に「何をすべきか」が定まってもそれらが個々に点在し繋がりを持てなければ、検討の効果は不十分に終ってしまいます。「手当たり次第に検討している」状態の事です。

各検討作業に意味を持たせるに相応しい流れが不可欠。

「何から始めるか」「どの様に進めていくか」といった進め方も策定しておく事で検討の成果が増してくるのです。

但し、それを実践するにはどうすれば良いかの答えが必要です。でも家づくりに取り組む多くの方々はそれを持ち合わせておらず、誰に相談すれば良いかも考えねばなりません。

その相応しい相談先として住宅コンサルタントの活用はいかがだろうかとの提起が前回のお話です。

住宅購入を誰に相談し何から始めるか?進め方講座① 家づくり流れ編

今回からは具体的に住宅購入に向け、どの様な検討課題が考えられ、それらをどの様な流れで検討していけば失敗を避けマイホーム計画を成功させる事が出来るのか、進め方の流れに添い順を追ってお話ししていこうと思います。

 

 

⬜︎  何から始めるか?   

まずは「何から始めるか」がマイホーム計画のスタートラインになりますが、皆さんは何から始めるべきだと思いますか?

案外Webサイトでの土地探しや素敵な間取り案・おしゃれなインテリア探しからまずは始めようかという方が多いのでは?

確かにどの様な土地情報が有るのかは気になりますし、新築住宅のおしゃれな間取りやかっこいい家の外観・インテリアを眺めるのは楽しいものです。尚且つ昨今はそれが誰かに相談せずとも職場やお茶の間でも手軽に出来るのですから。

「こんな土地情報があった」「〇〇ハウスの新築の間取りが素敵だった」と一生懸命に情報取集。

しかし、そうした時に集まる情報や間取りのアイデアは、自然と高価なものほど目に留まるのが世の常です。

やがて計画が進み具体性を帯びてくれば必ず予算を意識する段階に入ります。

当然住宅ローンの返済計画も立て住宅資金を整理しなければなりません。

すると今度は住宅ローンの返済が気になりだし失敗を恐れ、ついつい価格ばかりに注意が向く・・・。

この様な進め方では一つひとつの検討作業が流れとして繋がってきません。

住宅購入に取り組む場合、土地探しでも間取り案でもハウスメーカー選びでも「選択肢」は広く世の中に存在しているのですが、一方で「予算」というある種の枠が存在しているのも事実であり、その枠を超えるもの(=予算オーバー)と検討可能な物を整理していく事で徐々に的も絞られてきます。

検討作業の機能性が向上してくるという事です。

生活の全ての時間をマイホーム計画に向ける訳には行きません。

マイホーム計画に使える時間を有効に情報収集と判断に向けるには機能的検討は不可欠です。

機能的検討を重ねていくには検討対象を絞っていく事が望ましく、その為の予算案策定であり、住宅資金計画を立てていく事に他なりません。

また、住宅資金計画とは住宅ローン返済や自己資金の検討の中で、家計やライフプランとの整理が望ましく(後述します)、この整理が「現状」で住宅購入が可能なのか?若しくは賃貸住宅と新築一戸建てとどちらがその後のご一家のライフプラン上相応しいのか?といった住宅購入そのものの実施判断にも役立つのです。

そういった意味からも私は住宅コンサルタントとしてのご相談の際「何から始めるか」の答えとして「住宅資金計画」の検討から開始する事をお勧めいたしております。

 

⬜︎  住宅資金を相談すると    

「何から始めるか」の答えが住宅資金計画であるならば、それをどの様に検討するべきかを次に考えねばなりません。

住宅資金というと住宅ローンが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

住宅ローンは決して日常的なテーマではありませんので検討の進め方も解らず、誰かに相談しようと住宅展示場でハウスメーカーの営業マンに相談を持ちかける方もいらっしゃるはずです。

「住宅ローン〇〇◯〇万円借入の返済額は毎月このくらいです・・・」との答えに

「その位の返済額なら大丈夫!」

「それでは予算の目処がついたので次のステップに進みましょう」

とのやり取り。

つまりマイホーム計画の流れの中で住宅資金計画はこれで完了という事・・・。

果たしてこれで良いのでしょうか?

余りに簡単過ぎやしませんか?

 

⬜︎ 何の為の住宅資金計画?   

何が問題でしょうか?

まず、先のやり取りで月々△△万とした住宅ローン返済額が本当に妥当な金額か更に検証しておくべきなのではないでしょうか。

ここに不安を残したまま作業だけが先に流れるものの、間取り案が出来上がり見積書が提示される段になって失敗の不安が頭をよぎり、又振り出しから・・・。更には新築完成後に後悔を残しては・・・。

住宅資金計画の直接の目的は予算案の策定です。ここが不安定ではその先の進め方を十分に練り上げたとしても計画の根本が揺らいでしまいます。

単に「月々いくらならこの位」では無く、「いくらなら安心出来るのか」又「どの様に借入れば良いのか」が一番重要なのではないでしょうか?

 

⬜︎  住宅ローンの何を検討すべきか   

具体的に見てみましょう。

① いくらなら安心なのか?

住宅ローン返済は家計の支出項目の1つでは有りますが家計の全てでは無く、住宅ローン返済以外の支出項目である日常的な食費・光熱費・娯楽費・通信費等々とのバランスが重要なのは言うまでも有りません。


中でも消費外の支出に特に注目すべきでしょう。

消費外の支出とは日常的に消費するものとは異なり長期的な備えに充てる支出を指します。

具体的には教育資金・老後資金の準備、リスクへの備えとしての生命保険の掛け金がこれにあたります。

ここに注目する理由は2点あります。

1点目はこれらが「準備金」的性格のものなので、現状の備えが充分か評価しづらい事にあります。

言い換えると新築後にこれらの不備に気付き実施をすれば、後日それに要する支出が家計上加算されます。

2点目はこれらの準備金支出は「固定費」として毎月の負担額が決まってますので以後の柔軟なやり繰りが難しく、だからこそ家計の中で最大の固定費「住宅ローン返済額」を決める上で先の見通しを付けておきたいのです。

また、備えが不十分な状態を放置すればご一家のライフプランに課題を残す事となってしまいます。

いずれにしましても住宅資金を検討する中で「備え」を考慮した上で住宅ローン返済額を導き出せばライフプランとのバランスも取れ一番合理的なわけです。

 

②どの様に借入れば良いのか?

住宅ローン借入額を導くには妥当な返済額の他、金利や返済期間をどの様に選択するかで答えが変わってまいります。ハウスメーカーや不動産会社の営業マンに相談の際、この2つを「変動金利」「35年返済」のセットを前提計算された経験の方は実に多いはずです。

その前提で果たして良いのでしょうか?

まず住宅ローン返済金利は「変動金利」「固定金利」の選択肢があります。

変動金利は適用金利が「時価」の様に時の金利情勢の流れに合わせて変化するもの、固定金利は返済開始後の金利水準に変化が生じても返済開始時の適用金利がその後も維持されるという仕組みです。また両者を比べると変動金利の方が固定金利よりも金利水準が低くなっております。

と言う事は、同じ住宅ローン借入額の場合変動金利を採用した方が返済額を低く抑える事ができます。反面、市中金利の上昇時には固定金利の返済額を超える可能性も当然排除できません。

つまりリスクが存在していると言う事です。

このリスクの存在と影響を知った上でなければ両者の的確な選択は出来ようはずがありません。

また、「35年返済」については完済時の年齢が問題になります。

新築時の年齢が30歳を超えていれば35年返済の完済年齢は定年退職後となるでしょう。

老後資金との兼ね合いで問題が生じないのかの検討は当然不可欠です。

営業マン氏への相談の中でこれら課題がきちんと語られているでしょうか?

住宅ローンの相談場面で「変動金利」「35年返済」を前提とした計算は売り手の営業マン氏にとっては「固定金利」や「35年未満返済」での算出と比較した場合、同じ借入額でも返済額を低く提示でき、お客様の合意を得やすいと想像する事からこれの採用はメリットとして映ります。

ここが住宅ローン相談の場でこれらが採用される理由です。

オススメだけでは無く冷静に判断したいテーマではないでしょうか。

 

⬜︎  その他にも    

予算は住宅ローン借入金の他に手持ちの預貯金も含まれます。

手元に残す額と住宅購入に投入する資金を仕分けする事も必要です。

無理に出し尽くしてはその後の生活に不安を残しますし、反対に必要以上の額を留めて置いても効果的とは言えません。その後のライフプランも見据えて判断したいところですね。

また、ご両親からの援助が見込める方やご夫婦での住宅ローン借入を相談している場合は、この時点で無用な課税を避ける為にも名義の検討もしておく必要があります。

 

さて、今回はマイホーム計画を何から始めるかの具体的なテーマとして「住宅資金計画」立案の進め方を整理してきました。これで住宅購入のベースとなる予算案が出来上がったというわけです。

私が住宅コンサルタントとして承るご相談の中でも住宅ローン始めとした住宅資金の話題は皆さん関心の集まるテーマです。それは資金面でマイホーム購入が失敗しない様にとの不安の解消に向けられているのではないでしょうか。

失敗の不安を解消する為にも、いかに冷静に的確にこの課題を整理できるかが肝心だとお解り頂けましたか。その為にマイホーム計画の進め方の流れを考える際「何から始めるか」の答えがここにあるのです。

そして誰に相談するか?

パートナーズライフプランニングの「マイホーム購入サポート」コンサルティングでは住宅資金のご相談にも今回解説しましたライフプランも踏まえた安心の住宅資金設計をご提供いたしております。

不動産会社やハウスメーカー営業マン、銀行といった営業サイドに意見を求めたとしてもユーザーサイドの見地に立った答えを期待する事は難しいでしょう。

住宅コンサルタントは中立ではなく皆様の側に立つサポートを旨としております。

誰に相談すべきかお悩みの際は是非お試しください。

次回は次のステップ、「土地探し」についてお話しいたします。

住宅購入を誰に相談し何から始めるか?進め方講座③ 土地探し編

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

この記事の監修
パートナーズライフプランニング
代表 栗山 琢磨

仙台で生まれ育ち、大手ハウスメーカー・外資系生命保険会社勤務を通じて得た住宅・不動産・ライフプランの豊富な実務経験と専門資格のスキルをベースに2011年起業。

住宅コンサルタント・家計設計コンサルタントとして相談対応域は住宅ローン・土地探し・間取りづくり・ハウスメーカー選びといった住宅購入相談から学資や老後の資金準備・生命保険相談と皆様のライフプラン全域をカバー。

各テーマの仕組み・課題を解り易く解説。

仙台を中心に貴家の頼れるコンサルタントとしてお手伝いいたします。

・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・トータルライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)
・宅地建物取引士
・インテリアコーディネーター

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

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代表 栗山 琢磨

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