リビング階段で後悔しない間取りのアイデア

新築一戸建ての間取りを考えていく時にリビング階段のアイデアが昨今よく登場します。

家族の接点を求める工夫やおしゃれな家の間取り案等、そのメリットとしての効果の反面「冬場の寒さで失敗した」等リビング階段の間取りを後悔する話もよく聞こえてきます。

さすがに折角のマイホーム計画で後悔する様な事にはなりたくありません。

では、リビング階段の間取りの家で後悔を残す様な失敗とはどの様な原因でしょうか。

 

⬜︎  後悔の原因は?    

冬場の暖房効率の悪さを指摘する話は皆さんご存知の方も多いでしょう。

暖房で暖まった空気は上昇しますので、リビングに通じる階段から2階へと暖気が上がる事でリビングが暖まるまでに時間が掛かり、その間寒く感じるという失敗談です。

これは必ずしも暖房だけで無く夏場の熱気も同じ事がいえますので2階の温度は暑くなりがちです。

一昔前(次世代省エネ基準より前)の建物と比較して現在の新築住宅は断熱性能基準が格段に向上してます。これを根拠として「リビング階段の間取りの家でも冬場の寒さは心配無い」とするハウスメーカー営業マンの話を聞けば「なるほどそうなのか」と安心し採用する事もあるかもしれません。

日本全国各地域の気候に合わせ8区分した基準(北北海道は1地域、仙台は4地域)に見合った断熱性能を持つ新築住宅であれば、リビング階段の間取りの様に暖房対象が大空間になっても一般的暖房器具で暖める事が可能になったのは事実ですが、問題はそのレスポンスです。

寒い屋外から帰宅した後に十分な暖かさを感じるまでの時間は一般的間取りと比較しどうしてもタイムラグがあります。この辺りが気になってしまうと「せっかくの新築なのに寒くて失敗した」という後悔につながってしまうのでしょう。

他にも新築入居後に、リビング階段の間取りをデメリットとして感じる要因に

「リビングから2階各部屋への生活音の伝播」

「リビングが通路のようで落ち着かない」

といった事を不満とする声がよく聞かれます。

一般的なリビングからホールを介して階段に通じる様な間取りでは、リビングと2階個室の間には2つのお部屋分の建具で生活音が遮断されますが、リビング階段では2階の個室建具1箇所のみです。当然相互の室内で発生した音の遮断は手薄になります。

また、ホールを介さず直接リビングに出入りする間取りの特性上、家族同士のリビング往来頻度は増える事となり、リビングを寛ぎの空間として捉えるならば、常にざわつき落ち着かない状態がリビング階段のデメリットと感じる要因にもなり得ます。

⬜︎   では、どうすれば?    

それならば、これらの失敗要因への対処法は新築前に考えておく必要があるでしょう。

これを考える時、リビング階段のデメリットとして挙げられるものの多くが住む人の感覚的な評価である事に着目します。

感覚的なものというのはその感じ方の評価、程度というものが受け手にとって様々です。

ある人にとって失敗と感じ後悔を残したとしても、他の人にはその様な判断には至らない事は度々起こります。

当人にとって大したデメリットになり得ないものを、ただただ失敗を恐れて控えてしまっても勿体ない話ですし、根拠無く過信し採用した結果後悔に至る様な事も避けたいものです。

であるならば、まず対策の手始めに新築完成後の実物件住宅でこれを体験できる機会を持つ事が最適でしょう。

検討対象ハウスメーカーの新築完成引き渡し前の建物や新築建売住宅があれば、これらを見学する事で懸念する程の程度か否かを確認できます。

(但し暖房効果は冬場でなければちょっと難しいところが難点ではありますが)

但し、この場合各ハウスメーカーの住宅展示場は観察対象として相応しくありません。

断熱性能を誇示する為、過剰スペックな空調機が設置され常時暖房しっぱなしではリビング階段の間取りであっても正確な状態確認は出来ませんし、住宅展示場は総じて建物規模が大きい事から、音の伝わり方、寛ぐ傍の人の往来も感じ方が全く変わってくる事には注意が必要です。

その検証の結果、そのデメリットたるものが許容範囲であれば特段の対策は不要でしょうし、反対にリビング階段階段の設置方法に何か工夫を凝らすべきだと感じれば対策を考える必要がでてきます。


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⬜︎ 対応策は? ①                 

そしてその対応策は何のメリットをリビング階段の間取りに求めるのかによって変わってきます。

リビング階段に付随しリビング上部の吹き抜け空間やストリップ階段等でおしゃれな家づくりの演出アイデアとして採用する場合の対応策はまた別な機会に触れる事とし、今回は

家族の接点を期待する採用動機への対策を考えてみます。この目的でリビング階段の間取りを志向する方々が多いはずですから。

これの目論見はリビング階段にする事で外出先から帰宅後のお子様が、玄関~階段~子供部屋と向かってしまう事で親子間のコミュニケーションが不通になるのを防ぐ為、玄関~リビング~階段~子供部屋の間取りとして接点を儲ける動線のコントロールにあります。

この場合の対策としてよく聞かれるのは階段昇り口に建具を設置する方法です。新築入居後失敗に気付き後付けで無理な形で設置したり、これでは対処できずロールスクリーン等で応急的に対応しているお宅も有りますが、折角の新築住宅でこれではあんまりですので間取り図の作成過程で対応しておきたいですね。その為に先の事前検証が生きてきます。

また、この様に家族の接点を動機とした間取りのアイデアとしてのリビング階段は、ハウスメーカーからの提案でもよく登場する等、なんとなくそれが最適な方法という評価が固定化されている様にも思えますが、必ずしもリビング階段一択という事は無いはずです。


プランニングはどの様におこなう?
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⬜︎  対応策は? ②                

この目的に対する手段としてのリビング階段採用のツボは前述の通り外出先から帰宅した家族が必ずリビングを通過する事で接点の機会が生まれるというものです。

それならば階段は必ずしもリビング内にある必要はなく、寧ろそこを外す事でリビング階段のウィークポイントでもある暖房や音の問題が解決できるかもしれません。

特に注文住宅なら間取りの工夫ひとつです。

具体的にはこの様な間取り図が考えられます。下の図をご覧ください。

新築間取り案 階段位置の工夫

玄関から階段へのルート上にLDKを置く事で家族同士の接点の機会は生まれますが、階段の接続はLDK直結ではなく奥のホールを介して設置します。

この様な間取りにすれば、意図した目的に適いながらも、先のデメリットは解消できます。

動線についてもホールを介して洗面室/浴室/トイレとも接続しておりますのでリビング内の往来頻度は緩和されるでしょう。

いかがでしょうか?この様な間取り案も対案として検討の材料に乗せられれば家づくりの選択の幅が広がってきそうです。

選択の幅が広がり様々な想定をしながら検討できれば失敗を回避する事にもつながります。

要するにこの目的に最適なのはこの方法だと限定してしまうのではなく、柔軟に策を講じる方が有益だということです。

これは何もリビング階段の間取りに限った話ではなく、先入観無く柔軟に工夫をする事で、それまで思いつかなかった様な妙案を発見し、取り込む事が家づくりの極意ともいえます。

それは使い易い間取りのアイデアのテーマ、おしゃれなインテリアデザインのテーマにおいても共通です。その事で皆さんの新築完成後の出来栄えが素敵なマイホームになれば嬉しいですよね。

また、その良き相談相手となってくれるパートナーがいれば心強いはずです。

勿論ハウスメーカーへ直接相談を持ちかけるのも宜しいのですが、客観的アドバイスを専門家から得た上でのハウスメーカー 選びはいかがでしょうか?

いたずらにあちらこちらとハウスメーカーに声を掛け、家づくりに疲れ切ってしまう方々も多い中、手堅い案を持った上でそれを委ねる最良の業者選びが出来れば理想のマイホーム実現の確度も高まります。

パートナーズライフプランニングの「マイホーム購入サポート」コンサルティングはより良い間取り案作成は勿論、住宅ローン始めとした住宅資金設計、手堅い土地探し、最良のハウスメーカー選びと皆様のマイホーム計画をトータルでサポートする相談窓口です。

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コンサルについて書いてます新築時の失敗や後悔を避けるには? 住宅コンサルタントの活用法

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

この記事の監修
パートナーズライフプランニング
代表 栗山 琢磨

仙台で生まれ育ち、大手ハウスメーカー・外資系生命保険会社勤務を通じて得た住宅・不動産・ライフプランの豊富な実務経験と専門資格のスキルをベースに2011年起業。

住宅コンサルタント・家計設計コンサルタントとして相談対応域は住宅ローン・土地探し・間取りづくり・ハウスメーカー選びといった住宅購入相談から学資や老後の資金準備・生命保険相談と皆様のライフプラン全域をカバー。

各テーマの仕組み・課題を解り易く解説。

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・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・トータルライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)
・宅地建物取引士
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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

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代表 栗山 琢磨

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