土地探しで覚えておくと便利な土地寸法簡易測量術

新築に向けた土地探しで相談先のハウスメーカーやネットから売地情報入手の際、エリアや価格、面積は希望通りとしたら他に欲しい情報は?

近隣環境等着目点は多々ある中で次は敷地形状の情報に注目したいもの。

新築注文住宅の間取りづくりは当然敷地形状の中に収めた案でならねばなりませんし、道路や隣地との高低差の具合によっては間取り上の制約になり得たり、土留工事等コスト増に関わってくる場合もあるからです。

入手した土地情報のエリア、価格、面積が希望通りだとしても土地形状が噛み合わなければ、肝心の建物が希望通りに建築出来る見込みに不透明さが生じたり、土地購入価格から更に余計なコストが上乗せされ予算が狂う恐れもあり、この様な土地では検討対象として相応しい物件とは言えなくなるかもしれません。

そういった意味で敷地形状に関する事柄は、重要な要素ではあると共に外形的な既定のものなので本来なら容易に把握できそうな情報と考えられます。

ところが皆さんが入手した売地の物件資料には敷地面積や価格は必ず記載されているものの、敷地寸法は不記載なものも多く、ましてや隣地や道路との高低差まで記載されている資料は数少ないのが現状です。

かといってまだ関心を寄せた程度の段階でハウスメーカーや不動産会社にこれらの資料提供をお願いすると、「買いき満々」と思われ強く売り込みを掛けられるのも困った話です。

それなら「取り敢えず」と、まずは皆さん自身で土地見学に行こうという方も多いのではないでしょうか。

また、たまたま運転中に通りすがりで気になる「売地」の看板を見つける事もあるかもしれませんね。

そんな時に目の前の売地のどこを見れば良いのか?

いざ現地に立つと、案外どこをチェックすべきか迷ってしまうものです。

道路からその土地を眺めて何となく分かった様な分からない様な中途半端な感覚に包まれるのではないでしょうか。

そんな時、押さえるべきチェックポイントとして、敷地寸法が把握できていないのであればそれをまず真っ先に調べたいのです。

でも、いざそれを調べようという時、こんな事で慌てたりするかも・・・

「土地を測れる程の長さのメジャーを持っていない」

一般的に家庭用に持ち合わせているメジャーはせいぜい長さ2M~5M程度のものが多いのではないでしょうか?

一方で土地測量といえば十数メートルから場合によっては二十メートルくらいの長さを測る事になります。

こうなるとご家庭常備でのメジャーでは何度も何度も当てながら測らねばならず結構大変な作業になってしまいます。

また、敷地の奥行きとなると勝手に他人の土地に入る事にも躊躇してしまいます。

そもそも、定規はあるけどメジャーの持ち合わせが無い方、たまたま通りすがりで発見した土地を検分する場合に手元に持ち合わせていない場合もあるでしょう。

そこで覚えておくと便利なのが土地寸法の簡易読み取り術です。

⬜︎ どこにでもあるコレの寸法は?    

メジャー無しでも簡単に簡易測量するにはどこにでもあるコレを使うと便利。

さて、何でしょうか?

答えは側溝のフタとブロック塀です。

これらは殆どが規格品。

つまりこれらの寸法が分かっていれば物差し代わりになりそうです。

それともう一つ、皆さんの身体寸法も同様に各部位の寸法をあらかじめ覚えておくと意外と役立つものです。

それではこれらのサイズを手掛かりにした簡易測量術をご紹介しましょう。

まずは側溝のフタから。

道路と敷地の境にはフタのかかった側溝が施されている土地が多くみられます。

この側溝は雨水を流す為のものが主であり、道路に溜まった雨水や沿道各宅地の雨樋や宅内の雨水もここに集まります。

そしてその側溝には多くの場合転落防止のフタが掛けられているのですが、このフタのサイズの多数は規格品になっており50センチサイズのものが主流です。

つまり、敷地に沿って道路脇の側溝のフタの数を数えれば、道路に対しての間口が分かるという事になりますね。

例えば30枚であれば30枚 × 0.5Mで15Mということが分かりますね。

流通している土地情報は少なくとも敷地面積は表示されているはずなので、外形が台形や三角形などの変形地でないかぎり、一辺が分かれば割り算し道路に対しての奥行きも概ね推測できます。

もちろん正確な測量ではありませんから、この方法はザックリとした土地寸法の把握までになりますが、単なる土地面積だけの情報よりは、具体的な敷地の活用法がイメージできるはずです。

次はブロック塀を見てみましょう。

先に挙げた側溝のフタが一番使いやすいはずですが、敷地境界に側溝の無い道路や道路との接面が歩道になっていると同様に側溝が無いケースがあります。

そんな時はブロック塀を手掛かりにして計るのです。

コンクリートブロックはいわゆる「塀」として設置しているお宅は昨今少数派ですが、フェンスの土台や土留めとして1段~3段程度施されているものはよく目撃することでしょう。

ギザギザのリブ付き化粧ブロックの場合もあるでしょう。

道路間口面が難しければ隣地との境界面にこのようなコンクリートブロックが設置されていないか探してみるのです。

なぜならこのコンクリートブロックも殆どの場合規格品であり、積まれている正面から見た寸法は幅40㎝× 高さ20㎝となっているので、その個数を数えれば先程の側溝と同じように計算が成り立ちます。

例えば40個並んでいれば40個 × 0.4Mで16Mとなり、後は先程同様に面積から割り算すればもう一辺の概ねの寸法も推測できます。

さて、これで目の前の土地寸法は資料が備わらずとも概ねのところは把握できたはずです。

加えて欲しいのが敷地の高低差。

これには皆さんの身体を使ってみましょう。

とはいうものの身長始め身体のサイズは個人差がありますので、予め準備が必要です。

例えば、自分のヒザまでの高さは50㎝、おへそまでなら1Mといったように要所要所のサイズを記憶しておきます。

そうすれば、「道路と高低差があるな」と思えば「ヒザの高さくらいだから50㎝程度だな」といったように概ねの状態が把握できますね。

また、この計測は間取りの打ち合わせに進んだ段でも役に立ち、プランナーから

「この棚のレベルは120㎝くらいで良いですか?」

等と投げかけがあった場合も、「胸の高さ位か」とイメージがしやすくなりますね。

土地探しだけで無く家づくりを通して役立つ場面が出てまいりますので、是非チェックしておくことをお勧めいたします。

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

この記事の監修
パートナーズライフプランニング
代表 栗山 琢磨

仙台で生まれ育ち、大手ハウスメーカー・外資系生命保険会社勤務を通じて得た住宅・不動産・ライフプランの豊富な実務経験と専門資格のスキルをベースに2011年起業。

住宅コンサルタント・家計設計コンサルタントとして相談対応域は住宅ローン・土地探し・間取りづくり・ハウスメーカー選びといった住宅購入相談から学資や老後の資金準備・生命保険相談と皆様のライフプラン全域をカバー。

各テーマの仕組み・課題を解り易く解説。

仙台を中心に貴家の頼れるコンサルタントとしてお手伝いいたします。

・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・トータルライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)
・宅地建物取引士
・インテリアコーディネーター

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この記事の監修<br>パートナーズライフプランニング<br>代表 栗山 琢磨

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