仙台の住宅コンサルタント、パートナーズライフプランニング です。
マイホームは欲しいけれども住宅ローン返済は不安要素。
「少しでも住宅ローンの返済額を抑えながらも理想のマイホームを実現したい」
新築注文住宅での家づくりを前に、そういう想いは皆さん相通ずるものがあるのではないでしょうか。
当たり前に考えれば住まいにこだわりを注げばそのコスト分だけ建物価格が、利便性の良い土地を求めれば坪単価分だけ土地価格もそれぞれ高くなります。
予算内で納まるのかのか心配になってしまいますね。
それならば住宅ローンの金利が少しでも低利な銀行を探せば返済額を抑える事が出来るのではないかと住宅ローン選びに真剣に取り組む方もいる事でしょう。
昨今は金融機関同士の競争も熾烈で、住宅ローンの借り入れ条件も各行独自色を出そうと一生懸命です。
そもそも変動金利、固定金利と住宅ローンの商品タイプによる違いもありますが、同タイプの商品同士で適用金利を見比べてもその水準は様々。
どうせならば少しでも低い金利設定のローンを選んだ方が返済額も余裕が生まれそうですし、同じ返済額ならば余分に借り入れが出来るので予算に余裕が出てくるものを選んだ方がお得に思えます。
しかし!
必ずしも低い金利の住宅ローンが「お得」とはならない事があるのをご存知ですか?
「そんな話はないでしょう。低利な住宅ローンの方が返済が軽いに決まっているんじゃないの」
と普通は思いますよね。
何故そんな事が起きるのでしょうか?
金融機関の住宅ローンチラシに目を通すと真っ先に「適用金利◯%」という所に注目してしまいますが、金利と共に保証料や取扱手数料といった費用の案内が小さく添えられているのに気付くはずです。
住宅ローン借り入れには一般的に付帯費用とも言える保証料や手数料といった金利とは別途で負担しなければならない費用が掛かるのです。
そしてこれらの負担額や負担方法は金融機関ごとに一定では無く、これらを見落としてしまうと金利が低くて返済負担が軽くなると思っていた住宅ローンよりも金利が高いはずだったものの方が返済負担が軽くなってしまうという逆転現象が起きてしまう事もあるのです。
それはどんな場合なのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
⬜︎ 一括払いor金利上乗せ
保証料や手数料の負担額は多くの場合、借り入れ金額をベースに所定の料率を乗じる事で共通していますが、その料率は金融機関ごとに設定され一定ではありません。
また、同じ金融機関内であっても融資条件によっても料率を変えている場合もあり、まずはここの調べから始めるべきでしょう。
次にその費用の支払い方法ですが、これが特に要注意。
大きくは「一括払い」と「金利上乗せ」の2つの方法に分類され、これも金融機関ごとに対応がマチマチだからです。
一括払い方式の場合はその名の通り融資金受け取りの際にその費用を一括払いで負担いたします。
これに対し金利上乗せ方式の場合は住宅ローンの金利設定に所定の金利を上乗せする方法です。例えば通常1%の金利であったとしても、上乗せ方式の場合は費用分の加算が0.2%であったとすれば、実際の毎月返済額は1.2%で計算されるということになります。
つまり、表面的な貸出金利だけの比較をしても、果たしてどちらがお得なのかは分からないという事。
しっかりと計算しないと答えは出てきません。
ここで勘違や見落としが起きてしまう恐れがあるのです。
⬜︎ 実際に計算してみよう
それではどの様に比較すれば良いのか、実際に計算してみましょう。
借入額4000万円を35年返済で借り入れる場合で比較してみます。
- 一括払い方式:貸出金利0.6%、保証料80万円の場合
この場合借り入れ金額は本来であれば4000万円ですが保証料分の80万円を含めて計算しなければ上乗せ方式との比較ができませんので借入額4080万で計算いたします。金利はそのまま0.6%です。
毎月の返済額を計算すると
107,723円となります。
- 金利上乗せ方式:貸出金利0.55%、保証料0.2%金利上乗せの場合
先程の一括払い方式と比較し、貸出金利は0.05%低くなってますが保証料分の0.2%を加算すると計0.75%となり、最終的な適用金利は高くなります。
但し、借り入れ金額は当初の4000万円のままで済みます。
同じ様に毎月の返済額を計算すると
108,313円です。
両者を比較すると、
一括払い方式107,723円-金利上乗せ方式108,313円=△590円
今回例示のケースでは表面金利の低かった金利上乗せ方式の住宅ローンの方がわずかではありますが実負担額が多くなってしまう結果となりました。
つまり金融機関のパンフレットに大きく掲載されている金利表示だけを頼りに住宅ローン選びをした場合に、望んだ結果とは異なる選択をしてしまったかもしれないという事になります。
月々わずか590円とはいっても全期間の総額は単純計算すると247,800円にもなりますから、早合点での選択ミスは防ぎたいところですね。
勿論、例示のモデルはあくまでも一例に過ぎず、個々のケースに応じて試算する事をお忘れなく下さい。
これとは反対の結果や更に大きな差が生じる場合も出てきます。
また、同じ金融機関の住宅ローン商品でも一括払い方式と金利上乗せ方式の両者を自由に選択できる場合もありますので、何れにしてもまずは試算してみるのが先決です。
パートナーズライフプランニング の「マイホーム購入サポート」コンサルティングは住宅ローンのお悩み解決は勿論、皆さんのライフプランを踏まえた手堅い住宅資金設計で安心な予算案作成をお手伝いいたします。
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