新聞報道で今年7月1日の基準地価が先日発表されました。全国は前年比マイナスですが仙台の上昇基調は維持との新聞報道です。土地探しからマイホーム計画を考えている方々には「仙台の地価が高い」となると住宅資金で住宅ローンの負担が重くならないか等、関心のある話題ではないでしょうか。

相談先のハウスメーカー営業マンからも「仙台の基準地価が上がってますから早めに土地探ししましょう」と勧められて知った方もいるかもしれません。

とは申しても、「基準地価って一体何?」

という方々も多いのではないでしょうか。

新築を考え土地探しを始めると相談先で土地の価格関連の用語を耳にするかもしれません。

相場・固定資産税評価額・路線価・公示価格等々。

そしてその全ての価格が一致していません。

これらの地価は一体何なのでしょうか?

仙台の基準地価が上昇ということは購入する土地の価格が高いといういう事でしょうか?

そうなると住宅ローンの負担も重くなるという事でしょうか?

土地の価格は一物五価とも例えられ、マイホーム計画を深く研究すればする程、相談を重ねれば重ねる程、様々な「地価」に遭遇または耳にする事が出てくるはずです。

マイホーム計画や土地探しを惑わされ失敗しないように落ち着き進める為にも「地価」について知識を深めてみてはいかがでしょうか。

⬜︎  一物五価?     

ある土地の価格は本来1つであるのが当たり前のように感じますね。

同じ車やテレビの価格が定価で4つも5つも付いていたら混乱してしまいます。

「でも値引き前価格とサービス価格で値段が違うものもあるんじゃない?」

それとは違うんです。1つの土地にはいわゆる「定価」が5つも付いているのです。

但し価格を「値付け」した先はそれぞれ全て異なり、その価格を使う場面も個々に違います。

それでは5つの価格をひとつづつ見ていきましょう。

 

⬜︎   実勢価格      

実際に土地売買で取引される価格です。

住宅購入の土地探しでよく聞く「相場」であるとか土地が「高い・安い」というのはこの実勢価格を指すわけですが、そもそも土地の価格はどのようにして決まるのでしょうか?

全ての土地に値札が付いている訳ではありません。価格決定のプロセスを見てみましょう。

土地探しの際、Web情報や相談していたハウスメーカー、不動産会社から得た売地の土地情報には必ずその物件の価格と土地面積が掲載されております。この価格を土地面積で割った値が「坪単価」であり、付近の売り物件情報の坪単価を根拠に「相場」の解説を相談した営業マンから受けたご経験があるかもしれません。

「仙台の〇〇辺りなら△△万の売物件が出てますのでこれが相場です」等という具合にです。

しかし、厳密には売値は相場ではありません

と申しますのも売地として市場に登場する場合、前述の通り個々の土地には値札は有りませんので土地価格は売主の意思で決定されますます。

付近の取引事例を「相場」として参考にしながらも、個々の土地は面積も形も環境も状態は一様では無く

「自分の土地は良い土地だ」「絶対欲しがる人がいる」と考えれば相場よりも高値をつけるのは個人の自由意志ですので値付けの水準は売主次第です。(国土法という法律があり例外もあります)

特に市場が沸いている時は売主マインドも高揚し強気な価格が付けられがちです。近年の仙台はこの状態とも言えるのではないでしょうか。

但し、取引は売主だけでは成り立ちません。取引成立には買主が必要です。

それ以前の「相場」よりも高値であっても買主に購入の意思があれば取引は成立し、それが新たな「相場」の下地になります。

反対に売主の付けた価格では取引を希望する買主が現れなかった場合、売主はその土地を売りたければ価格を下げるしかありません。

どこまで?

買い手が現れる額までであり、このケースは売買取引成立まで下がった価格が相場として扱うに相応しいという事になります。

つまり、真の相場とは「売値」では無く、「買値」の事を指し両者は必ずしも一致しないという事が解りますね。

但し厄介なのはこの場合いくらの金額で取引が成立したかは当事者以外は判らない事です。

そうなると容易に目に触れる「売値」が相場として語られたとしても、一般には検証手段がない為そのギャップが表面化する事は有りません。

この様に土地の取引価格とは「個別事情による偏差」「周知金額と成立金額の乖離」を伴うものであり、実勢価格はそれを踏まえて見ていく必要があるのです。

そこの注意が疎かなまま土地探しに臨むと、情報に踊らされ高値掴みをし「失敗した!」という事態も起きかねないのです。

判断を誤り後悔を残す事態には成りたくありませんから。

 

⬜︎   公示価格/基準地価     

一言に土地の相場(実勢価格)といっても、取引は当事者の自由でありその金額を表すのが難しい事がお分かり頂けたと思います。

但し、それでは都合の悪いケースが出てきます。例として公共事業の用地買収が行われる場合がそれにあたります。

実は土地取引価格の最終決定要素は買主だと申しましたが、用地買収の場面ではこれではマズイのです。

一般不動産取引は売り買い両当事者が合意しなければ何事も起こらないだけですが、用地買収は道路を例にとれば合意可能な土地だけを飛び地で収用する訳にはいかず、その点で予定地全売主の合意は不可欠です。しかし取引自由の原則通りでは、そもそも不安定な性質の土地相場を議題に個別の交渉となると個々の事情、思惑から不公平さや価格の吊り上げが起こりかねません

そこで事前に各地に定めた地点を事前に不動産鑑定士に依頼し「相場」を査定しておいた価格、これが公示価格と基準地価であり、実勢価格に一番近い価格という位置付けです。

■ 国交省が主体となって毎年1月1日時点の土地評価をするものが公示価格

■ 都道府県が主体となって毎年7月1日時点の土地評価をするものが基準地価

2020年に仙台市の評価地数は公示価格311地点、基準地価111地点ですので、仙台市内全てを隈無く調査している訳ではなくエリアを散らしながら町内に1地点程度ですので、この価格を全ての土地に適用させる事までは出来ませんが、売買土地の近隣のポイントを価格の参考にする事は出来るでしょう。

この2つをまとめてしまい一物四価と呼ぶ場合もあります。

冒頭ご紹介した仙台の地価上昇の話題はこの基準地価の報道です。

 

⬜︎  路線価        

相続税路線価が正式名称ですが一般的には「路線価」で通じます。

不動産は資産であり相続が発生した際は相続財産の中にこれも含まれ「相続税」が課税される場合があります。

これには相続地の「価値」を個別に評価しなければなりませんがここまでごご紹介した通り土地価格というのは画一的に評価できるものでは無く、相続発生後に全該当地を個別に評価することなど物理的にも完全な納得をもって行う事も不可能です。そこで事前に全ての土地を可能な限り公平性を持って評価する手段として土地の接する「道路」に価格を付けたものが路線価です

例えば3万0000円/㎡ 路線価の道路に接した200㎡の土地の評価額は600万円というように機械的に接道の路線価と面積の積で評価額を算出していきます。

これにより全ての土地でいつでも資産額の評価が可能になるという仕組みですが、その価格査定を先程ご紹介の実勢価格に合わせるとなると、実取引価格の偏差を考えれば公平性を保てません。

そこで路線価は公示価格の8割を目処とした評価がなされる事となっております。

また、この路線価は相続税ばかりではなく住宅購入の場面で住宅ローンに影響がある場合も出てきます。

住宅ローンを金融機関が貸し出す際、借り手が返済不能になった場合の備えを講じます。

団体信用生命保険の様に借主死亡時に生命保険で住宅ローンを完済する働きもそれの一つであり、他には住宅ローンの対象となった不動産を担保といたします。

この担保価値の評価に路線価が使われる場合があります。

但しこれは住宅ローンよりは賃貸住宅事業用融資での活用が一般的で、マイホーム計画に掛かる住宅ローンではそれ程神経を尖らせる必要は無いでしょう。

 

⬜︎   固定資産税評価     

固定資産税の評価額を算出する為、相続税路線価同様に接する道路に付された評価額が基になります。

固定資産税評価額という場合、住宅購入の建物は新築後に建築地の市町村が新築建物ごとに評価を致しますが、土地は予め定めている評価額に基づく点で算出手順が異なりますので、新築を検討されている方は覚えておかれると宜しいでしょう。

固定資産税評価額の水準は公示価格の70%を目処に設定されております。

 

今回は世の中で使われる様々な「地価」についてみてきました。

マイホーム計画を開始すると耳にする住宅関連の様々な情報が気になってくるはずです。

マイホーム計画を土地探しから始める方々は、土地価格の話題には当然敏感になってしまいます。

住宅ローンの返済負担にも直結する話題ですし、判断を誤っての失敗は避けたいですから。

但し、ハウスメーカーや不動産会社、知人友人と相談していくと今回ご紹介した各地価の話がごちゃごちゃした状態で話題に登る事があり、それでは混乱も出て来かねません。

「仙台の土地の価格は上がっているって新聞に書いてたよ」

「不動産屋さんから仙台の相場は下がって来たから買い時だと勧められた」

何についての土地の価格かを把握した上で情報整理したいですね。

また、頼れる相談窓口があると安心できるのではないでしょうか。

パートナーズライフプランニングはマイホーム購入相談の専門家。

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